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2023.04.21
大分県北部は青汁ベルト地帯
大分県北部地方には、青汁をつくる工場が3つあります。
ひとつは私たち佐々木食品工業株式会社で、豊後高田市にあります。同じく豊後高田市にもうひとつ、ヤクルトヘルスフーズ株式会社の大分真玉工場があります。おとなりの宇佐市には、日本薬品開発株式会社の大分工場があり、3つの工場が大分県北部地方に存在しています。
どの工場も秋から春先にかけて大麦の若葉の収穫が行われ、早朝の朝霧のなか、若葉を刈り取る作業風景がみられ、コンテナに詰め込まれた大麦若葉がトラックで運ばれる光景をみることができます。
また、宇佐市には、「いいちこ」という麦焼酎で有名な三和酒類株式会社もあり、焼酎用の大麦の栽培も盛んです。大分県内最大のパン用小麦の産地でもあり、その面積は260haにもなります。(東京ドームに例えると55個分になるらしいです)
宇佐平野を中心に米と麦の二毛作を行う農家が多いなか、私たちが契約する農家さんは、米をつくらず大麦若葉しかつくりません。裏作は何もつくらないと農家としての収入が厳しくなりますが、水はけのよい畑をつくるには、米はつくらず、大麦若葉を専用でつくる畑にしてもらっています。もちろん、1年を通じて除草剤などの農薬は一切使いません。
佐々木食品工業は、昔は即席めんをつくる工場で、同時に「かやく」と呼ばれる乾燥具材も製造していました。キャベツやネギなど、長年にわたり地元の農家さんと契約栽培してきた歴史がありますが、いまでは3つの青汁工場が競い合い、地元農家さんは切磋琢磨して高品質の大麦若葉を栽培しています。
美味しい大麦若葉を食べることができるのは、農家さんの農業技術や努力、そして熱意があってこそです。